前々回のJMMでご紹介したCOP15サイクリングツアーの日本でのツアーが、無事に終了したようです(
http://www.cop15.jp/ )。東京を皮切りに5月23日から31日の京都まで、9都市でツアーが決行され、予想以上の参加者が集まり、大成功に終わったようです。そして、6月14日、この日はグレートサイクルデー(Store Cykeldag)というデンマークで全国的に自転車に乗る事を奨励し、各地でツアーなどが開催される日なのですが、その一会場であるコペンハーゲンへ京都からメッセージを届けられるようです。
このツアーで、東京の参加者が全部で877人というのは正直驚きました。人口の多い東京ならもっと多くの参加者を望めたのかもしれませんが、大都会東京で877人もの人たちがエコをテーマにデンマーク大使とともにサイクリングを楽しめた事は、素晴らしい事だと思います。
エコは一人ひとりの意識が大切。その意味でも、このエコサイクリングツアーが9都市で果たした役割は大きいものと思います。デンマーク大使のメッセージによると、日本でのツアーも京都で終わりではなく、今年いっぱいシスター・イベントの企画もあるようです。
さて、6月に入って、人々の気持ちは夏モード。気候もよくなり、いいお天気も続いて、夏休み前(夏休みは6月末から8月上旬まで)の最後の3連休となったピンセホリデー(今年は5月末から6月1日)を、友人家族とともにLalandiaというところで過ごしてきました
(
http://www.lalandia.dk/ )。
この総合レジャーリゾートは、ローランド島のRoedbyというところにあるのですが、今年の4月末から、レゴランドでお馴染みのBillundにも新しくオープンしたので、その新しい方の施設に行ってきました。
BillundにあるLalandiaの場合、特に新しい事もあって、いろいろ目新しい事もいっぱい。セルフチェックインにクイックチェックアウトなど、人の手をできるだけ介さず、快適に過ごせるよう配慮されていました。
滞在型のこの施設、広大な敷地(地図から概算しても少なくとも100ヘクタール=1平方キロメートルはあるかと思われる)の中に、761軒ものHytte(ヒュッテ)と呼ばれる北欧らしいサマーハウスがあり(中にはモダンなヒュッテもある)、このヒュッテで自炊しながら、Lalandiaセンターにあるアクティビティ施設を楽しむ事ができるようになっています。
1週間単位でこのヒュッテを借りて休暇を過ごす家族が多く、最低でも2泊からしか利用できません。週末だけの利用でも、木曜から4泊するケースも多いようで、そうした週末パックが割引で利用できたり、シーズンオフには利用料も安くなるなど、値段の設定も3段階に別れています。
ヒュッテには大きくわけて3種類のタイプがあり、4人用、6人用、8人用が用意されており(Roedbyには3人用と5人用ヒュッテもある)、そのどのヒュッテにも清潔で使いやすいキッチンと食器やお鍋にフライパンなど、普通の家庭で使うものが全て揃っています。コーヒメーカーももちろん用意されており、食洗器やオーブン、電子レンジ、冷蔵庫、台拭きや雑巾に至るまで全て揃っています。その他にも洗濯機に乾燥機まであるので、自宅で生活しているのと全く同じように滞在できます。
私たちは6人で利用できるタイプのヒュッテを借りましたが、88平米ほどの床面積で、ベッドルームが3つにキッチン、ダイニング、リビングルーム、ジャグジーのついたバスルーム、そしてテラスには外でも食事できるように外用の木製テーブルに立派な籘の椅子もあり、けっこう贅沢な空間。このタイプでハイシーズン1泊1880クローネ、ローシーズンで1505クローネです。この利用料にはアクアドームとモンキートンキーという子供の遊び場へのフリーパスが含まれますが、シーツやふとんカバー、タオルの料金は含まれていません。シーツなどは有料で借りる事もできますが、たいてい自分たちで持って来て、備え付けのベッドとふとんに自分たちでセッティングします。
センターには、日曜日でも開いているスーパーマーケットもあるので、ここで食材や日用品を購入して、自炊も問題なくできます。私たちは電気釜を持参しましたが、それ以外はなんでもある、という感じです。
センター内には不動産屋もあり、このヒュッテが売りにも出ているのですが、6人用で約2百万クローネで出ていました。日本円にして約4000万円です。息子は新しくてモダンなこのヒュッテが気に入って「買おうよ」などと冗談を言っておりましたが、こうしたところにサマーハウスを買う人もいるのだな、という感じでした。
空港も目と鼻の先で、ヨーロッパ各地からの利用客も多く見かけました。
センター内のアクティビティーはBillundでは全部で36種類も用意されており(内7つはまだ準備中。Roedbyには52種類もある)、メインのアクティビティであるアクアドームの他に、ボーリングにミニゴルフ、バトミントンにエアロビクス、フィットネスの利用は朝7時半から夜の9時〜10時まで利用できるし、他にも予約制でテニスやサッカー(室内)、バスケットなどなど、1週間いても退屈しないだけの施設が揃っています。
アクアドームとモンキートンキー以外のアクティビティは宿泊客でも有料で、バトミントンが1時間何人で利用しても60クローネ(約1200円)、ボーリングも1時間1レーン185クローネなどです。ハイジャンプトランポリンというゴムひもでつり上げる形のトランポリンもあるのですが、これはたった5分で35クローネ。おもしろいのは、利用できるのは体重100kgまでで年齢は2歳から100歳まで、という但し書きでした。もちろん、自己責任で。
アクアドームには、流れるプールや波のあるプールの他に、ジャグジーやサウナもあるのですが、小さな子供用の砂場があるのにはちょっと驚きました。裸足でプールサイドを歩いていると、砂があることにも納得。ビーチで遊ぶ感覚でそうした一角もあり、また子供たちが遊べる遊具や、深く潜るとセンター内の通路の通行人が見えるようになっているところもあったり、プールバスケットやアスレチック的な遊具もあり、いろいろな工夫がありました。
もちろん、大きなウォータースライダーもあるのですが、この利用料は無料で、日本だと上にも下にも係員が何人かいて、無線で連絡を取り合って正しく利用できるように手伝っているのですが、ここでは時々誰かが様子を見に来る程度で、基本的に利用者の責任によって、順序よく、またルールを守って利用されていました。
日本でもお馴染みのように、大きな浮き輪にお尻を入れて滑るのですが、下では、降りて来る人から順序よく浮き輪を取って使いたい人が上に上り、上では、準備するときにお尻を入れてしまうと滑り始めてしまうので、足と手で踏ん張りながら信号が変わるまでしっかり待って、信号が青になったらお尻を穴に入れてGO。子供や女性だけの利用客がいると、お尻を入れて準備しやすいように、次に待っている利用客が、浮き輪を押さえてくれるのが暗黙の了解のようになっていて、そのための(支える人のための)ハンドルもついていて、事故も無くスムースに利用されていました。分かりやすい図解の利用方法があることもありますが、こうした事が、係員の指示など全く無くても、利用できるというのは、近隣諸国から来ている人たちも含めて、自己責任の国であることを実感する場面でもあります。
アクアドームのプールも同じ事で、日本のように笛を首からぶら下げたりメガホンを持って、固定した場所から終始見ているような人はいないし、数人の係員が自然な感じで歩きながら全体を見ている程度です。サウナの入り口付近にだけ、一人が監視係をしていましたが、それくらいでした。基本的に子供には親が目を光らせる、というのが当たり前で、何か起こってもそれを施設の責任にするようなことも少ないのだと思います。ただ、デンマークの子供をみていると、危なっかしくて、よその子でもこちらが手を出してしまいそうなこともよくあります。親もギリギリまで手を出さない人が多いな、というのはこちらで子育てしていてよく思う事です。
ヒュッテの利用責任も明確で、なにか壊したら自己申告してその代金を支払います。最初に少し書きましたがセルフチェックインとは、前もってメールで知らせてもらっているヒュッテの暗証番号を使って、フロントなどには一切行かずに直接ヒュッテに入ります。チェックインできるのは午後3時以降で、その後も、この暗証番号でヒュッテの戸締まりをするので、全員が鍵を持っていなくても出入りが可能です。
チェックアウトも自分でします。部屋にあるテレビで利用したヒュッテの電気代が調べられる仕組みになっているので、出る直前にそれを調べ、請求額を封筒に入れ、壊したものがあればその代金は別の封筒に入れて、後はセンターの入り口に設置されているポストに投函して完了。全て利用者の責任で行います。時間もかからず人の手も介さず、実に簡単明瞭なクイックチェックアウトです。
また、帰る時には、全て元通りに片付けて帰る事がお約束になっていて、チェックアウトする前のヒュッテでは、家族が手伝いながら後片付けをしている光景が、ご近所のヒュッテでも見受けられました。具体的には、食洗器の中身は全て元通りに食器棚の扉の裏側に貼ってる写真通りに片付けたり、外で使った椅子は重ねておく事、冷蔵庫の中身は全て持ち帰り、ゴミも全て捨てて帰る、などです。
こうして無駄は省いて人件費も節約しているわけですが、これだけの施設がこの町にできた事で、経済効果はもちろんあり、この地方の求人事情に貢献もしたようです。
もうひとつ、日本とは違うな、と思ったのは、これだけの施設にもなると日本だと必ず医務室的なものがあるかと思うのですが、そうしたものはなく、具合が悪くなった場合には、自分で地域の緊急診療に連絡するようにヒュッテの利用案内に出ていました。
基本的に、この施設のどの場所においても、なにかあっても利用者の責任であることは明確でしたが、もちろんインフォメーションに問い合わせていろいろ聞く事は可能ですし、実際、友人の子供が流れるプールの底を蹴っているうちに足の裏に炎症を起こしてしまったのですが、インフォメーションに相談したら、Vagtと呼ばれる警備員のような方がヒュッテまで来て、薬など何が必要かのアドバイスをしてくれました。もちろん、医療の専門家ではないので、一般的なアドバイスにすぎませんが、なにせ広大な敷地の中のヒュッテなので、センターまで何か買いに行くにしても歩けば10分以上かかりますし(30分に1本、電車型の無料送迎がヒュッテのエリアとセンター間を運行していますが)、車を出すにしても何が必要か分かっていた方がありがたく、その人のアドバイスでクリームを付けて、プラスターなどは貼らずに対処しました。でもおもしろかったのは、足の裏を見て「これは遊び過ぎだな」といきなり言われていた事でした。
おっしゃる通り、なのですが、日本だと施設側の人間であれば違う言い方をするでしょうし、利用者の方がプールの底のせいだと責めることもあるのだろうなあ、と思った出来事でもありました。
BillundのLalandiaは、レゴランドにも隣接しているので、レゴランドとも提携してお互いが利用しやすいチケットの販売もしています。レゴランドもセットで遊びに行けば、お金が湯水のように出て行ってしまいますが、子供たちにはまさに楽園の休暇でした。またもう少しゆっくりと、テラスで読書とかしながらヒュッテライフを楽しみに行きたいものだと思いますが、子供が動き回って、なんでもやってみたい間はしばらくそれもお預けです。